【横須賀市西浦賀】巨大地下壕 その3

さらに奥(山の内側)に進んで行くと湿気が多くなり、坑道が石灰化している。
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瓶や碍子が並べてある。当時ものだろうか?右の瓶には「ダンチ」と書かれている。
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途中の横坑を登っていく。
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碍子が並んでいる。
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先に進むと、途中の窪みに当時の支保工が残っていた!
これはかなり貴重な物だ。
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楔も打ち込まれている。
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支保工の裏側。
私の経験では、これほどしっかりと残っているのは初めてだ。
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戦後も荒らされず、奇跡的に保存条件が良かったのだろう。
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この横坑の先は10メートルくらいで行き止まりだった。
何のための坑道なのだろうか?
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元の坑道に戻って先へ進むと二股に分かれている。
この坑道は先で繋がっていた。なぜわざわざ分けたのだろうか?
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その先には黄金色が鮮やかな、鍾乳洞のような横坑がある。jyrt4366 (2)

床は石灰化して固まっている。
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奥の方では鍾乳石らしき物が下から伸びたり、つららの様になっている。
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鍾乳石は、一般的には1cm伸びるのに100年以上かかると言われているが、写真の鍾乳石?は30cm以上はある。
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この壕が出来てから100年も経っていないと思うが、すでにこの長さである。
既存の学説を覆すのでは?
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元の坑道に戻って30メートルくらい進むと行くと行き止まりになった。
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行き止まり手前の、右側の短い坑道にも当時の支保工が残っていた。
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鎹も残っている。こちらの支保工は木が腐食してや柔らかくなっているので、近く倒れるのではないか?
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一通り壕内を回って壕口へ向かった。
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この巨大壕は全部見ようとすると2時間以上はかかる。
見どころも多く貴重な戦跡だ。


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【横須賀市西浦賀】巨大地下壕 その2

前回からの続きで、以前来たエリアを再訪する。
この巨大壕の見どころはこちら側の方が多い。
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途中の細い横坑を登って行く。
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狙撃室がある。
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海に向かって銃眼が作られている。
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銃眼は完全に塞がれている。
かなり貴重な遺構だと思うが、人知れず消え去っていくのが残念だ。
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別の横坑の銃室には素掘りの銃眼がある。
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また別の横坑には、もう一つのコンクリート製の銃眼がある。
この壕の銃眼は全て海に向けられており、現在は塞がっている。銃眼の周りの4つの穴は蓋を嵌めるためのものだ。
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未完成の銃眼もある。
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元の坑道をしばらく進むと、工作機械の台座のような物が所々に見られる。どの様な機械だったのだろうか。
ここで多くの工員が働いていのだろう。当時の様子をぜひ知りたい。
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所々で碍子も残っている。
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水槽もある。
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何か建っていた様な跡もある。棚?詰所とか?
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その先にゴム板のような物が落ちていた。
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昭和8年5月と刻まれている。日本が満州建国により国際連盟を脱退した年だ。
この壕は想像していたよりも古い時代に作られたものかも知れない。
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さらに坑道を進む。分岐も多い。
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他の坑道では見られない細長い水槽がある。なぜここだけ?
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坑道よっては排水用と思われる溝も残っている。
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奥の方に行くと、湿気が多く鍾乳石の様なつららも多い。
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その3に続く。


【横須賀市西浦賀】巨大地下壕 その1

横須賀市西浦賀に残る巨大地下壕に久々に行ってきた。
周辺には千代ケ崎砲台や海軍対潜学校だった久里浜少年院などがある。
この壕は不規則に分岐が多く、すぐに自分の位置や方向が分からなくなって危険なため、まだ踏破していない。
今回は迷わないように300メートルのビニール紐を用意して再訪した。

この大きな山に地下壕が張り巡らされている。
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近くには、海軍機雷学校/海軍対潜学校跡の碑がある。
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藪をかき分けて山肌を少し登ったところに壕口がある。今日は猛暑だが涼しい風が吹いてくる。
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内部は広くて涼しい。夏の地下壕は場所によっては快適だ。
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少し休んで、ビニール紐を岩に結んで探索開始する。wre56vfbgs (70)

前回、引き返した辺りまで行く。
所々、崩れている。
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分岐も多いが、ビニール紐があるから不安なく先へ進む。
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所々に水槽がある。この壕は地下工場だったようだ。やはり機雷などの海軍関連を作っていたのだろうか?
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私の経験では、地下工場は主に縦横に規則的に坑道が作られることが多いが、ここは全く不規則に作られている。
設計図も無く行き当たりばったりで掘り進めて、後で無理やり繋げた感じだ。
それとも、敵が攻めてきた時は基地として使用するため、わざと迷いやすく複雑に作ったのか?

写真だと分かりづらいが3差路や5差路の分岐もあり、分岐の先でまた分岐して、蟻塚のように複雑に繋がっている。
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水量の少ない水槽もある。
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分岐箇所は基盤が弱いためか、崩れている場所も多い。登り降りするのは結構大変だ。
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最深部に近いところにコンクリートの壁があった。
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コンクリートの裏側辺り。なぜここに壁が必要だったのか?爆発物を保管していたとか?
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幅の広い水槽もある。
なぜ戦後枯れることなく水をたたえているのだろうか?周りから水が染み出しているようにも見えない。不思議だ?
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最深部はいくつか壕口があったが、ほとんど塞がれていた。
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途中の広めの坑道には、コンクリートの台座跡が残っていた。工作機械を設置していたのだろうか?
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とりあえず2時間近くかけて未踏の部分をほぼ踏破した。
300メートルのビニール紐は途中で足りなくなり、所々で紐を見失わないように周りを見たので、総延長はその何倍もある。

紐を回収しながら起点に戻った(これも結構大変だった)
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その2へ続く

【横浜市金沢区六浦】海軍航空技術廠系の地下工場

戦跡仲間のルルルさんから、長年探し続けた入壕可能な壕口をついに見つけたと連絡が入った。
場所的に言って海軍航空技術廠系の地下工場と思われる。ぜひ同行させていただいた。
入壕前に周辺を歩いて、年配の人にお話を聞いたところ航空機の部品の実験なども行われていたとのことだ。
壕口は民家裏にあるため、許可を得て入壕させていただいた。

坑道は広く確かに地下工場系だ。
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人物比
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構造は入組んでいるが、大まかには「川」の字を縦長にしてあみだくじの様な横坑道を繋げた感じだ。
坑道は山の形に添ってカーブしたりしている。
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四角いコンクリートの窪みがある。何だろうか?
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溝もある。工作機械などが並べられていたのだろうか?
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近くにはきれいに掘られた四角い部屋もある。
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大きな壕口もいくつかあるが、これらの向こうはほとんどが擁壁されている。
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鉄扉のついた壕口もあった。当時の物だろうか?
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入組んだ場所もあり、迷いそうになる。
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一か所だけ浅く水没していた。
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階段もある。
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今は土が積もっているが、あちこちにコンクリートが使われていた。
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古いバイクが捨てられている、不法投棄だろうか?
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地下工場でたまに見る、上へ向かう坑道があった。
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左へ曲がってすぐに土嚢で塞がれている。ハクビシンが3匹いた。
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碍子もあちこちに残っていた。
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当時物らしい茶碗もあった。
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感覚的には総延長は500メートル以上はあると思う。特に縦3本の主坑道が長い。
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坑道が交差する場所。
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横坑道も一様ではなく高さや幅が違っている。一番高いのは4メートル以上はあった。
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2時間くらいかけて、じっくり調査して壕を出た。
ここで多くの技術者や工員が働いていたかと思うと感慨深い。貴重な歴史的建造物だ。
この壕は戦跡仲間でも内部調査したのは我々が初めてではないだろうか。
ここを探し当てた、ルルルさんの情熱と執念の賜物である。

【八丈島】鉄壁山司令部壕 その2

ついに司令部に辿り着いた!重厚なコンクリートで覆われている。
司令官や参謀、指揮官、将校などの側近が潜伏していた場所だろう。排水溝も作られている。
山の尾根付近に人知れずこのような空間が残っているとは本当に驚きだ。TRIANGLE_0002_BURST20230428153422400.jpg

先へ進むと細かい部屋に仕切られている。
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トイレのようだ。排水も考えて作られている。
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トイレの正面辺りに横坑があった。
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内部は素掘りで、崩落している。
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コンクリート部屋へ戻る。
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先へ進むと
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また大きな部屋があった。
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最深部は柵で塞がれている。
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柵の横に別の通路がある。写真は撮り忘れたが素掘りですぐに閉塞していたと思う。
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柵の下は素掘りの下り坂になっている。元々は階段になっていたようだ。情報では別の壕口からここへ繋がっているらしい。
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この大部屋の横に通路があり、もう一つの大部屋に繋がっている。
作戦会議室の様な雰囲気だ。排水溝の板も残っている。入口には頑丈なドアもあったのだろう。
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奥の正面と下には穴が空いている。
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空気穴?配線を通していたとか?
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この辺りで、時間が来てしまったので、出口へ向かった。
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まだまだ見てない場所があるので、ぜひ再訪してじっくりと調査したい。
情報によると縦穴などもあるようなので充分に注意が必要だ。

帰りは林道を登っていくと車道に出ることができた。
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【八丈島】鉄壁山司令部壕 その1

今回は妻同伴の観光旅行のため、戦跡探索の時間は基本的にほとんど無い。
しかし、途中で妻が車酔いして宿で休むというので、その時間を利用して行ける範囲で探訪した(八丈島は火山島のためカーブした山道が多く車酔いし易い)
その一つが鉄壁山司令部壕だ。ここは可能であればぜひ見てみたい場所だった。
とりあえず、この辺だという情報の尾根付近まで行ってみた。しかし、周辺を探してもそれらしき入口は見つからない。
時間があまり無いので少し焦った。しかし、よく見ると車道の下にもう一つ山道のらしきものが見える。経験から、もしや軍道ではないかと思い頑張って降りてみた。草ボウボウだったが、後は勘を頼りに探してみた。
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15分ぐらい探し回ると怪しい穴を見つけた!壕口だ!ついに見つけることがでた!
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中は素掘りの地下壕だ。四角く掘ってある。
(時間が無く早足で回ったので、内部構造はあまり覚えていない)
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T字路を右へ行く。その先は直角に左に曲がっている。
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どの辺りだったか忘れたが水槽もあった。
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その先の分岐に階段があった。
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階段を下りて先へ進むと、分岐の右方向にコンクリートが見える。
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中に入ると銃眼らしき穴もある。
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貯蔵庫のような部屋もある。
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外部へも通じていた。
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戻って分岐の別の方へ進むと、こちらにもコンクリートが見える。
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穴が空いている。こちらも敵が侵入した場合の銃眼だろう。
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中を抜けると
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全面コンクリートの大きな空間があった!
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その2へ続く

【八丈島】鉄壁山中腹の地下壕 その2

絵に描いたような長閑な風景が広がる八丈島。
だが、僅か80年前の大東亜戦争中には硫黄島のように要塞化された。
現在はほぼ忘れ去られたが、人知れずの多くの痕跡が残っている。DSC_0847.jpg

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鉄壁山の中腹に見つけた地下壕もその一つだ。
(ここは危険度が高かったので壕口は伏せる)
壕口を入ると段差のある下り坂になっている。
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ずっと奥まで続いているが、坑道は雨水でグランドキャニオンのように深く削られている。
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段差もあって危険度が高い。今回は通常の観光がメインで装備も無く、探索時間もあまり無いのでこの先は行っていない。
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手前の左右に横坑がある。まずは右側に行く。
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上の写真の手前には水槽があった。
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階段を登る。
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さらに進むと烹炊所?のような部屋があった。
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釜戸らしき跡もある。
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写真は撮り忘れたが、その先は縦穴の様な坑道が続いていたと思う。今回は何の準備も無いので行っていない。

引き返して左の坑道へ行く。
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土砂が流れ込んでいるが、貯蔵庫のような空間だ。先ほどの烹炊所と関係があるのだろうか?
奥の上には縦穴がある。
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右に回り込んだ先には、別の部屋があって主坑道に繋がっていた。
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先程の縦穴を登ると別の坑道があった!
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道路側は塞がっている。
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山側へ進むと仕切りされた窪みが続いていた。
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右側に横坑があったので行って見ると、先は縦坑道になっていた。今回はこの先は行っていない。
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元へ戻って奥へ進むと、こちらも縦坑道になっていた。階段らしき跡もある。今回はこちらも危険を感じて止めておいた。どこへ繋がっているのだろうか?
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時間も無かったので、ここで引き返した。
次回、いろいろ準備して再調査に来たい。

後日、調べたらこの坑道は大阪トンネル横の直射砲台に繋がっているようだ!
今回行っていない主坑道の先には別の横坑もあったので、ここはかなり大きな壕なのかもしれない。
http://exploring66.blog.fc2.com/blog-entry-141.html

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【八丈島】鉄壁山中腹の地下壕 その1

鉄壁山司令部壕へ行く途中で壕口を見つけた。
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大まかな壕内図。
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壕内図、下の壕口から入る。
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少し進むと大きな水槽がある。
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先はT字になっている。
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大きな部屋に出る。この辺りは崩落してガレている。左右は行き止まりだ。
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左へ行くと砲室がある。先は擁壁により塞がれている。
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崩落しているがコンクリートで巻かれている。ここから海側を狙ったのだろうか。
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砲室を出て先へ進むと右側に坑道が伸びている。
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緩やかな登りでカーブしている。
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途中から地質が赤くなる。火山島なので鉄分が多いのだろうか。
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30メートルくらい進むと別の壕口が見える。
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外に出ると元の道路へ出た。藪は30cmくらいだが壕口は全然わからない。
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ここから壕内に戻り下の壕口から出た。
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【横浜市金沢区釜利谷】謎の4つ池再訪

横浜市金沢区釜利谷南に残る謎の遺構を再訪した。
戦跡仲間では通称4つ池と言われており、該当の山のほぼ尾根付近に位置する。山の下には第一海軍技術廠支廠があったので、一説にはそこで使うための貯水槽だったと言われている。しかし実際に見ると、以下の理由からその説には疑問が残る。

・流れ込む川などの水源が無い。
・山の尾根付近に位地しており、雨水は僅かしか溜まらない。
・雨水が流れ込むような構造になっていない。
・仕切りの壁に穴がある。
・仮に水が溜まったとしても、下へ流すための水路などは一切ない。
・そもそもこんな高い位置に作る必要が無い。
・近くに川があるので水はそこを利用すればいい。
・実際に水が溜まっているのを見たことが無い。

私的には、この遺構は貯水槽ではなく別の物であると思う。
それでは一体何なのか戦跡仲間のルルルさん、トイさんと一緒に再検証に行った。

急坂を登り尾根道を辿って4つ池に到着する。
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4つ池は大きく全体ではバスケットコート2面分くらいはある。
この場所にこの大きさの構造物を作るのは大工事だったと思う。
車が通れる道もない。全て人力だろうか?ここに至る登山道は傾斜が急なので牛馬が通れるとも思えない。
巨大な空間をどうやって掘削し、建設物資をどうやって運んできたのだろうか?
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仕切りの壁にはアーチ型の穴があり、そもそも仕切りの意味がない。
前日に雨が降ったが水深は浅く膝くらいまでで、水はほとんど溜まらない。
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仕切りの壁は妙に立派に作られている。
この石を一つ一つ下から運んできて積み上げるのは、相当な労力が必要だ。
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真ん中の仕切りの壁はコンクリートでできている。下の方に穴が開いているように見えるが、これは何かの窪みで貫通していない。この仕切りの壁には穴が開いていない。つまり4つ池は2つに分断されている。
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仕切りの上部には謎の溝がある。
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4つ池は6メートルくらいのコンクリートの壁で囲われている。下に流れ落ちる水路などは無い
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コンクリートの壁の裏には軍道のような窪みもある。
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この遺構は私が見た戦跡の中でもトップクラスに謎だらけだ。そもそもこれは戦跡なのだろうか?
なぜ、このような超不便な場所に作ったのか?いつ誰がどのような目的で作ったのか?
同行した二人も結局、疑問だらけで見当がつかなかった。今後、裏付ける資料などを探してこの謎を解いていきたい。
情報をお持ちの方、ぜひコメントください。


【鎌倉市長谷】 陣地系地下壕

古都の観光地として賑わう鎌倉は、戦時中は上陸する敵を迎え撃つため多くの陣地壕が構築された。その多くは開発などで潰されたり、擁壁で覆われるなどして見ることはできないが、いくつかは残存している。ほとんどは人の来ない山の中にあり、そのために開発を逃れたのだろう。
由比ガ浜駅近くの長谷の山に残る、この陣地壕もその一つだ。
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壕口は山の斜面にあり藪に覆われている。この付近も多くの観光客が訪れるが、壕口の存在に気付く人はまずいないだろう。
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近づくと壕口は意外と大きく、立って入れる大きさだ。
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早速中に入る。
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立派な壕だ。丁寧に作られている。ほとんど崩れていない。分岐もある。
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主坑道を進む。S字にカーブしている。655764 (3)

しばらく進むと下り坂になって、その先は水没している。
左右に横坑もある。実はこの壕は2回目で今回はウェーダーを着用しているので、このまま進む。
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水没は深く腰ぐらいまである。右側の横坑に進む.。
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先に進むとクランクしている。
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奥の右に曲がるところに本棚くらいの木の箱が沈んでいる。こんな場所にどうやって、何のために持って来たのだろうか?捨てるにしても、ここに運んでくるのは相当大変だ。
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木箱を越えた先も奥が続いているが、水深が深くなって、これ以上は先に進めない。この横坑は引き返す。
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元の主坑道に戻り左側の横坑へ進む。
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こちらも先が長い。
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20メートルくらい進むと水深が深くなって、これ以上先に進めなくなった。よく見ると右側に分岐がある。分岐の所まで進みたいが無理なので引き返す。
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主坑道に戻り先に進むと水没が終わっている。
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その先は登坂になって、S字にカーブして続いていた。
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